メガデデンネはマイナー

SS板Produceで完結したSSなどをまとめていきます。プロデューサー支援用ブログ

ヒガナ「……やあ。また逢えたね。アルファ」

名無しのデデンネ 2015/01/02(金) 16:09:49 id:LxCV8dZo0
トウカの森
アルファ「……なんとか変なやつは追い払ったけど……なんだったんだ?」

アルファ「(さっきの人からもらった学習装置!これはきっと冒険の役に立つぞ)」

パチ パチ パチ パチ

アルファ「!?」

赤い眼の女「……お見事!」

アルファ「(さっきのやつと同じ格好……仲間か!)」

赤い眼の女「君、強いね。ポケモンはよわっちいけど」

 

名無しのデデンネ 2015/01/02(金) 16:10:27 id:LxCV8dZo0
アルファ「……!」

アルファ「やるのか?」

赤い眼の女「うーん、それも面白いけど……もう少し君が強くなってからにしようかな」

アルファ「けどさっきのお仲間は倒したぞ!」

赤い眼の女「ねえ」

アルファ「な、なんだ!」


赤い眼の女「君は……何か守るものがある?」

アルファ「え、……?」

赤い眼の女「……」

赤い眼の女「……いやあ、ごめんごめん。気にしないでよ」

赤い眼の女「それじゃ私はこのへんで。やることはたくさんあるからね」

アルファ「……お前たちなにもんだ!」

アルファ「なんかさっきのやつも任務がどうのとか盗むとかなんとか言ってたし……」

赤い眼の女「……そのうち分かるよ。けど心配しなくていい」

アルファ「……?」

赤い眼の女「私達がすることは『私』が止めるから、ね」

アルファ「(……いちいち意味が分からない。からかってるのか……?)」

赤い眼の女「さようなら。トレーナー君」
名無しのデデンネ 2015/01/02(金) 16:10:51 id:LxCV8dZo0
***

カイナシティ

アオギリ「ヒュウ!やるじゃねえの!」

アオギリ「アレを使っていなかったとはいえ……ここまで手こずるとはな」

アルファ「お前ら……何が目的だ!」

アオギリ「よく頑張ったご褒美に教えてやる」

アオギリ「俺達はアクア団!」

アオギリポケモンのために海を広げようとしてる正義の味方、さ」

アルファ「(海を……広げる……?)」

アオギリ「いくぜ、ウシオ!お前ら!」

ウシオ「オゥ!くそガキンチョも今度は俺とヤりあおうゼ!」
名無しのデデンネ 2015/01/02(金) 16:11:29 id:LxCV8dZo0
アルファ「……(あれ?あの赤い眼……)」

アルファ「おい!」

赤い眼の女「ん?あー」

赤い眼の女「君か。そういえば今度会ったらバトルしてあげるとか言ってたっけ?ん?どうだったか」

アルファ「別にバトルはどうだっていい。こいつらと行動するの、もうやめろよ」

赤い眼の女「……なーんか面白いこと言うね」

赤い眼の女「私がまるであいつらを仲間と思っていないみたいな」

アルファ「そうなんだろ?」

赤い眼の女「……」

アルファ「この前もよくわかんないこと言ってたし」




赤い眼の女「(この子、やっぱり面白いね)」

赤い眼の女「ところで君は石の洞窟で何か感じた?」

アルファ「……石の洞窟?」

赤い眼の女「あそこには実はけっこうやばいものがあるんだけど……」

赤い眼の女「まあやっぱり普通は分からないものなのかな」
名無しのデデンネ 2015/01/02(金) 16:11:54 id:LxCV8dZo0
赤い眼の女「いいや」ニヤッ

アルファ「(なん……だ……!?)」

赤い眼の女「せっかくまた会えたんだ」


赤い眼の女「ちょっと君に興味が出てきたよ。バトル、しようか」

アルファ「(さっきとオーラが違う……っ!)」

アルファ「じょ、上等だ!」

赤い眼の女「……どこまで持つか、見せてもらうよ」キッ

アルファ「くっ、オオスバメ!いけ!」

赤い眼の女「ボーマンダ!ドラゴンダイブッ!」
名無しのデデンネ 2015/01/02(金) 16:13:33 id:LxCV8dZo0

***
**


アルファ「そんな……」

赤い眼の女「すごい、すごいよ、君!」

アルファ「あっけなく……」

赤い眼の女「まさか私との戦いでヌマクローを進化させちゃうなんてさ!君達からは何か凄いものを感じた!」

アルファ「(強すぎる……父さんくらい!いや……)」

赤い眼の女「はぁー楽しかった。君が凡人かどうかは結局わからなかったけど……」

赤い眼の女「じゃあ、私はこれで」ニコニコ


アルファ「……それ以上だ」ガクガク


アルファ「はぁ――っ、はぁ――っ」ガクガク

アルファ「くそっ、まだ手が震えてる……!」ガクガク

アルファ「(けど、この震えは脅えなんかじゃない……!)」

アルファ「あいつを……倒したい」ゾワッ
名無しのデデンネ 2015/01/02(金) 16:16:38 id:LxCV8dZo0
***


えんとつ山

アオギリ「くっ……やるじゃねえか……!」

アルファ「そんなもんかよ」

アオギリ「こうなりゃメガシンカも使ってやる!もう一戦……」プルル

アオギリ「……俺だ」

アルファ「……」

アオギリ「ヒガナか。ほお、そりゃいい。すぐに向かう」ピッ

アオギリ「ガキンチョ!てめえとは遊んでもいられなくなった」

アオギリ「あばよ!またどっかでな」

アルファ「あの赤い眼の女はいないのか?」

アオギリ「あ?あのクソ野郎にホの字かよ?」

アルファ「うるさい。あいつと戦わせろ!」

アオギリ「ちっ、なんだこいつ。イズミ!行くぞ」

イズミ「……うん」


アルファ「くそっ……いないのか」
名無しのデデンネ 2015/01/02(金) 16:17:10 id:LxCV8dZo0

***

めざめのほこら前
アオギリ「終わりだ……俺はなんてことを……」

アオギリ「俺は……ただアイツがまた暮らせるような世界を……作りたかったんだ!……なのに」

ダイゴ「今はそんなことを言っても仕方ない」

マツブサ「なんとかあのゲンシカイキしたカイオーガを止められないのか……」

アルファ「俺が、行きます」

ダイゴ「ッ!……ああ、君しかいないよね」

ミクリ「そのべにいろのたまを持った君なら、きっと」

アルファ「はい!」


??「そういうわけにもいかないんだよねぇ」
名無しのデデンネ 2015/01/02(金) 16:17:57 id:LxCV8dZo0
一同『!?』

赤い眼の女「やあ」

アオギリ「てめえは……」

ヒガナ「そこのデカブツとお姉さんは知ってるだろうけど、私はヒガナ。カイオーガはまだ止めさせないよ」

ゴニョニョ「マママ!」

アルファ「もしかしてお前は……」

ヒガナ「や、アルファ君。また会ったね」

ヒガナ「悪いけどこっちにはこっちで守らなきゃならない世界があるんだ。カイオーガには暴走してもらう。そのためなら君達もぶったおしちゃうから」

ダイゴ「ッ!アルファ君、中へ!」

アルファ「くそっ!」ダダッ

ヒガナ「えーおにごっこ?まあ嫌いじゃないけどさ、そういうの」

ダイゴ「……君はそもそも彼を追えると思っているのかい?」

ヒガナ「……ふーん。マグマ団にアクア団。ジムリーダーにチャンピオンと……確かに強そうだ」

ヒガナ「けど、『所詮は』チャンピオンでしょッ!ボーマンダ!行くよ!」

ダイゴ「舐められたものだね。……行け、メタグロス!」
10 名無しのデデンネ 2015/01/02(金) 16:19:01 id:LxCV8dZo0
***

アルファ「あの奥にいるのは……おそらく、」


ヒガナ「ゲンシカイオーガ

アルファ「ッ!」

ヒガナ「やっと追いついたよ。舐めてたせいでちょっと時間がかかっちゃったけどね」

ゴニョニョ「ママー!」

アルファ「(ダイゴさん達を……!)」

ヒガナ「ねえ、アルファ君」

アルファ「……」

ヒガナ「……最後まで残った君に、少しだけ昔話をしてあげるよ」

ヒガナ「昔、昔、あるところに……」



エピソードデルタで語られたレックウザの話。省略します
11 名無しのデデンネ 2015/01/02(金) 16:19:33 id:LxCV8dZo0
ヒガナ「だから私はレックウザを覚醒させるためにカイオーガを鎮めさせるわけにはいかないの」

アルファ「そ、それでも……俺は!」

ヒガナ「あーいいよいいよ。今のはサービスで教えてあげただけだからさ」

ヒガナ「君が私の使命に同意してくれるとも思っていない」

ヒガナ「私は『現在危機に瀕している人を救いたい君に立ちふさがる敵役』で構わない」

アルファ「……じゃあ」ゾクッ

ヒガナ「うん、やろうか」


アルファ「(プレッシャー……伝わってくる)」

アルファ「(けど……今の俺達は……負けない!)」


ヒガナ「(不思議だよね……君と戦う時はひどく高揚するんだ)」

ヒガナ「(むらむらと闘争心が……うずくッ!)」


アルファ「行くぜ、ヒガナ」

ヒガナ「……本気のバトル!」
12 名無しのデデンネ 2015/01/02(金) 16:19:57 id:LxCV8dZo0
***

ヒガナ「そこッ、ドラゴンダイブッ!」

アルファ「メガラグラージ!」

ヒガナ「……さあ、これでお互い最後のポケモンだよ」


アルファ「そうだな……じゃあ、頼むぞ」

ヒガナ「(この前の手持ちのままならオオスバメかな?)」

アルファ「行け、ボーマンダ!」

ボーマンダ「ギャオォォオオオ!」


ヒガナ「……ボーマンダ……ですって?」


アルファ「どうした?怖気づいたか?」


ヒガナ「……いや」

ヒガナ「……興奮してきたよ」

ヒガナ「興奮、してきたッ!」


ヒガナ「ボーマンダ、行くよ!」
14 名無しのデデンネ 2015/01/02(金) 16:52:02 id:RJmEsb3Q0
支援

期待してみる
16 名無しのデデンネ 2015/01/03(土) 11:21:20 id:l1b4/yrY0

***
**


アルファ「くっ、ボーマンダ!まだいけるな!」

ボーマンダ「ギオオオス!」

アルファ「よしっ!」


ヒガナ「(お互いかなり消耗してるけど、ここまで距離を取ればドラゴンダイブの”貯め”に入れる!)」

ヒガナ「(確かにほんの10メートル。数秒で飛んで行ける距離だ)」

ヒガナ「(けど十分!それだけあればッ!)」


アルファ「ヒガナ、こう思ってないか?」

ヒガナ「ボーマンダ、次の攻撃で――」












アルファ「ドラゴンクローの届かない距離からならドラゴンダイブのパワーを貯めてケリをつけれる、ってさ」
17 名無しのデデンネ 2015/01/03(土) 11:22:23 id:l1b4/yrY0

ヒガナ「(アルファ君のボーマンダの"口"が開いて――?!)」

ヒガナ「っっ!ボーマンダ!ドラゴンダイブ――ッ!」


――瞬間、轟音と共にヒガナのボーマンダの身体を破壊光線が貫いていた。


ヒガナ「……ボーマンダ……」

ヒガナ「負けちゃったか……あはは」

ヒガナ「強いなあ……」

ヒガナ「(アルファ、か)」

ゴニョニョ「ままー」

ヒガナ「……」
18 名無しのデデンネ 2015/01/03(土) 11:25:19 id:l1b4/yrY0
アルファ「……なあ、ヒガナ」

ヒガナ「……」

アルファ「さっきお前は隕石の話をしたな」

ヒガナ「うん、また別の策を考えなくちゃいけなくなっちゃったね」

アルファ「……」

アルファ「もしまたこの地球に危機が来たなら、その時は――」







アルファ「……その時はまた俺が走って戦って、解決する」







ヒガナ「くはっ…………………………、想像力が足りないよ」

ヒガナ「どうすればレックウザを呼び出せるのかもわかってない君がどうこうできる話じゃない」

アルファ「それでも、だ」

ヒガナ「……そう」

ヒガナ「(バカみたい……だけど)」





ヒガナ「……じゃあその時はお願いね」ニッ
19 名無しのデデンネ 2015/01/03(土) 11:27:25 id:l1b4/yrY0

ゲンシカイオーガ「クォオオオオン!」


ぐらぐらぐらぐら……

アルファ・ヒガナ「「!」」

ヒガナ「まずはアレを止めなくちゃね」

アルファ「ああ、けどもうボーマンダしかいないんだ……一応薬は一つだけあるけど……」

ヒガナ「……これを使って」

アルファ「…………………………これは」


ヒガナ「そう、『ボーマンダナイト』」

アルファ「ッ!」

ヒガナ「あなたのボーマンダメガシンカさせれば破壊光線できっとカイオーガを倒せる」

アルファ「(なんで俺との戦いでは使わなかったんだ?)」

アルファ「……わかった」

ヒガナ「その前に」グイッ
20 名無しのデデンネ 2015/01/03(土) 11:33:44 id:l1b4/yrY0

アルファ「え?」

ヒガナはアルファを無理やり引き寄せ、おでことおでこをくっつけた。瞳を閉じて何かつぶやく。
これは流星の民に伝わる魂の儀式。
腕でしっかりとアルファの肩を固定したままヒガナは話し始めた。


ヒガナ「私達、流星の民は"祈り"を捧げることで魂を操る。レックウザメガシンカにもかかわるんだけど……今はいいわ」

ヒガナ「これから私の魂の一部をあなたに貸す。これでボーマンダとアルファのメガシンカは完璧なものとなるはず」

アルファ「わかった」


ヒガナ「…………っ!」


ヒガナ「これでよし」

アルファ「(なんだ……この感じ。胸の中に"重くて強いなにか"が)」



ヒガナ「アルファ…………さあ、………………カイオーガを………………止め…………」




アルファ「……………………ヒガナ?」

ヒガナ「て…………」バタッ
21 名無しのデデンネ 2015/01/03(土) 11:35:48 id:l1b4/yrY0
カイオーガ「クオオオオオオオオン!」

アルファ「っ!」




アルファ「………………てやる」



アルファ「…………やってやる!」

アルファ「……………………………俺達の祈りよ、届け!メガシンカ!」

ボーマンダの身体を光が包み、殻を破るように燃え盛る瞳に赤い三日月――メガボーマンダが生まれた。


アルファ「メガボーマンダ、行くぞッ!」

ボーマンダ「ギャオオス!」

アルファ「"はかいこうせん"!」
22 名無しのデデンネ 2015/01/03(土) 11:36:13 id:l1b4/yrY0
***

数か月の時が過ぎ――別の時間、別の場所

アルファ「(デオキシスを倒してから一か月)」

アルファ「(今はもっと強くなるために修行してるけど)」


アルファ「(……ヒガナ、お前はどこに行ったんだ?)」

アルファ「(もう会えないのか?)」

アルファ「(お前がいなかったら……きっと俺は今みたいに強くはなれなかった)」

アルファ「(なあヒガナ)」



アルファ「(俺はお前とまた戦いたい……それに)」


アルファ「(…………)」


アルファ「ああ、そうだ、ヒードランを捕まえるにしてもボールを買わないとな」

アルファ「ポケモン達の回復もしなくちゃ。キンセツあたりで休憩にするか」



??「そこの君、トレーナーだよね?」

アルファ「あー悪いけど今は勘弁してくれ。ボールを……」

アルファ「って……」

ヒガナ「バトルしようか」

アルファ「ヒガナ!」




ヒガナ「……やあ。また逢えたね。アルファ」


元スレ

ヒガナ「……やあ。また逢えたね。アルファ」 - 1420182589 - ポケモンSS板 Produce